曙草(アケボノソウ) リンドウ科/センブリ属

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花冠の先端にある黒紫色の斑点を、東の空が明るんできた頃の夜明けである”曙”に例えて、付いた名前がアケボノソウ。山地に水辺に咲く秋の花。アケボノソウの特徴として、花冠先端の黒紫色の斑点より中央に近い部分に2つの緑色斑がある。この緑色斑は蜜線で蜜を出す。花は花冠が5裂(時に4裂の場合もある)しているのであって、花弁が5枚あるわけではない。


最近のカメラは自動設定で撮影しても問題なく撮影できるのかもしれないが、このブログで使用している写真を撮影した当時のカメラでは、(絞り優先でその他の設定を)自動で撮影すると本来緑色をしている蜜線が黄色く写ってしまうことが普通に起こっていた。それを解決するためには「ホワイトバランスの設定」をする必要があるが、アケボノソウが生えている場所は地面(登山道自体)がぬかるんでいることが多く、設定の面倒なホワイトバランスは使いづらかった。色温度(ホワイトバランスの設定)について知ったのも、このページの最後の撮影日の前で、まだ慣れていなかったこともあり、このブログページでの写真ではホワイトバランスの設定は全て自動になっている。このページの下の方ほど蜜線が緑色に写っているのは、カメラ自体の性能の向上が大きく寄与している。
現在は、色温度を直接指定してRAW(撮像素子から出てくる電気信号をデジタル信号に変換しただけの写真の元になるデータ)撮影し、パソコンで現像処理している。
色味を数値化した色温度やその調整をするホワイトバランスの設定について興味のある方は、「色温度、ホワイトバランス」のページで説明しているので参照してください。この設定は、本来紫色のリンドウやトリカブト等が青色に写ってしまう場合にも有効。


カメラ:富士フィルム FinePix4900Z


2002年10月5日 足助

     
花冠が4裂した花       こちらは通常の5裂
どちらも蜜線部分は緑色ではなく、黄色く写っている

     
花冠が4裂した花と5裂した花が両方ある       全体の様子


2003年9月27日 足助

     
茎の先端で枝分かれして複数の
花が咲く(咲いているのは一輪)
      咲いている花と、咲き始めている花がある

全体の様子

花の大きさ。撮影した個体の大きさであって、必ずしも
この種の代表的な大きさを示しているとは限らない。


2004年9月15日 妻籠

     
どうしても蜜線が黄色く写る


カメラ:コニカミノルタ DiMAGE A200


2005年9月17日 足助

     
地色の白、蜜線の緑、斑点の黒紫色が良くなった



2005年10月1日 足助

     
まだ完全には開ききっていない
雄しべの葯も全てある
      上部の花は雄しべがまだ
開いていないように見える

     
蕾の状態でも先端の黒紫色の斑点が見える       葉には鋸歯はなく、3本の主脈が目立つ
カメラの性能が向上したとはいえ、自動では
花の部分も含めて、全体の色味が異なる場合がある


2006年9月16日 足助

蜜線で蟻が密を舐めている。ちょっと不思議な光景


2009年9月6日 根羽

     
小さな蟻も蜜を舐めに来る       蜜線が少し黄味を帯びて写った


カメラ:富士フィルム FINPIX HS 10


2012年9月22日 足助

     
上でも下でも蜜を舐めるのに夢中な蟻       群生している


2014年9月27日 足助

     
手前の蜜線は蜜が盛り上がっている
蟻以外の虫もやって来た
      全体の様子


2014年10月4日 三河大野

     
こっちの蜜線で蜜を舐め、あっちの蜜線でも蜜を舐める


2015年10月3日 三河大野

     
花の大きさを測る白い定規が無いと
明るさ、色味共に変わる
      草丈の小さな個体

花の大きさ。撮影した個体の大きさであって、必ずしも
この種の代表的な大きさを示しているとは限らない。


2015年10月17日 天竜

     
小さな蟻も蜜を舐めにやってくる

※ 日付の後に書かれた地名は、都道府県名や市町村名ではなく、国土地理院発行の5万分の1地形図名。

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